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2021-06-14
秋田県には秋田市中通の「アトリオン献血ルーム」と秋田市川尻町の「献血パークるうぷ」の2つの献血ルームがあります。
実は秋田県民は献血への意識が高く、20代の献血率はなんと全国一位(※)!2020年度は県内で42,013人の方が血液を提供しました。
ですが、献血可能人口のうち、献血をしている方は10%未満。「なんとなく怖い」「入りづらい」というイメージがあって献血ルームに足を運んだことがない方もまだまだ多いのではないでしょうか。
そこで今回は「献血ルームはとってもよいとこ一度はおいで!」と題し、アトリオン献血ルームのシステムや献血の流れをたっぷりご紹介。知らなきゃ勿体ない献血ルームの魅力が盛りだくさんですよ。
※秋田県企画振興部調査統計課「秋田県の日本一と全国ベスト3 令和元年11月20日改訂版による
献血の種類によって異なりますが、献血できる年齢は16歳〜64歳(60歳〜64歳までの間に一度でも献血すると、69歳)まで。ルームでは老若男女さまざまな方が思い思い過ごしています。それもそのはず、実は献血ルーム、お菓子もジュースも漫画も雑紙もDVDもある定期的に通いたくなるような快適空間なんです。
そして嬉しいことにアトリオン献血ルームは年中無休(アトリオンビル休館日を除く)。「400ml全血献血」なら30分、比較的時間のかかる「成分献血」でも90分程度で終わります。事前予約することもできるので、スムーズに献血したい方は記事の最後の「献血予約がおすすめ」もご覧ください。
自転車で来ても駐輪代無料、車で来ても駐車料金は無料。自転車の方はアトリオン無料駐輪場を、車の方はアトリオン南駐車場を利用しましょう。
こちらがアトリオン一階にある「アトリオン献血ルーム」。献血だからといって難しい心構えは必要ありません。準備するのは「身分証明書」「万全な体調」この2つだけです。身分証明書となるものは運転免許証、健康保険証、パスポートなど。学生の方は学生証(写真付)でもOK。
2021年5月現在は新型コロナウイルス感染防止のため、入り口を入ったらまずは検温・消毒です。室内には空気清浄機も設置されていますし、休憩スペースにはアクリル板の仕切りもあって、感染防止対策への意識の高さがうかがえます。
まずは受付前の番号札を取って休憩スペースへ。順に案内してもらえます。土日は混み合うことがありますが、平日は比較的空いているので、待ち時間なしですぐに案内してもらえることも。
そしてこちらが近未来的にオシャレな休憩スペース。
ここで、受付前に時間があればぜひ押さえておきたい個人的オススメポイントを3つご紹介していきます。
▼【その1】ロッカー・ハンガー
これから献血ルームでたっぷり寛ぐので、大きな荷物や分厚いコートはこちらへ預けてしまえば楽ちん。ロッカーはもちろん鍵付き。買い物帰りでも荷物を入れておけるので、いつでも気軽に立ち寄れます。
▼【その2】フリーWi-Fi・漫画・雑誌
ルーム内はフリーWi-Fi。待ち時間にネットを利用したい方は、受付前にパスワードをチェックして接続しておきましょう。漫画・雑誌も豊富なので混雑時の待ち時間も退屈しません。
▼【その3】DVD
受付時に「献血の種類」を選ぶことになりますが、「成分献血」は90分程度かかるので採血中にDVDを鑑賞することができます。見たい作品があったら採血時にスタッフさんにリクエストしましょう。
後ほどじっくりご紹介しますが、待ち時間にお菓子や飲み物を自由に食べて飲んでもOKです!
受付ではスタッフさんの案内に従って、タブレットで本人情報・病歴や海外渡航歴などを確認、入力していきます。項目が多いので初回は驚くかもしれませんが、安全な血液を提供するためにも責任を持って丁寧に答えます。
2回目以降は矢印の機械に指を入れて本人確認。指先の「指紋認証」かと思いきや「静脈認証」なのだとか!血管の形で本人確認ができるとは…さすが献血ルームです。
さて、ここでいよいよ献血の種類を選びます。アトリオン献血ルームでできるのは、主に「400ml全血献血」と「成分献血」。400ml全血献血は、その名の通り400mlの血液を採血します。一方成分献血は、血小板や血漿(けっしょう)といった特定の成分だけを採血し、赤血球は再び体内に戻します(それで時間がかかるんですね)。
どちらにしようか悩む方は、時間があれば成分献血に協力してみてはいかがでしょうか。成分献血由来の「血漿製剤(けっしょうせいざい)」は外科手術などに使われる輸血用血液製剤で、近年需要が高まっているそうですよ。
ちなみに、気になる針の太さはどちらも一緒です。
体温と血圧を測って体調が万全なら献血ルームの深部へGO!
まずはドクターによる問診です。服用している薬が献血に支障ないかなどもここで確認してもらえます。分からないことや不安なことはドクターに直接相談できるので安心ですね。必須ではありませんが、服用している薬がある方は薬品名を正確に伝えるためにお薬手帳を持って行ってもよいでしょう。
少量の採血をして状態をチェックします。当日貧血気味だったりすると献血ができない場合がありますが、これは献血する方の体調管理のため。もし採血基準に満たなくてもがっかりしないでくださいね。万全な状態で後日再挑戦することも可能です。
問診と事前検査がOKならついに献血!ご覧ください、この明るくて綺麗な採血コーナー!
最初だけ注射の針がチクっとしますが、採血中に痛みなどはありません。スタッフの方が「痛くありませんか」「具合は悪くありませんか」と気遣ってくれますから、もし不安なことがあれば遠慮なく質問しましょう。あとはのんびりくつろぐだけ!献血時間は400ml献血で10〜15分、成分献血は40〜90分ほど。リラックスソファは採血中に寝てしまう人もいるほどの快適性です。
各席には飲み物の用意も(この日はポカリスエットでした)。水分補給は大切なので遠慮なくご馳走になります。座席にはテレビが付いているのでのんびりワイドショーを見るもよし。フリーWi-Fiでネットサーフィンに興じるもよし。寝ちゃうもよし。採血時間が長い成分献血では、休憩スペースで選んだDVDをスタッフさんにリクエストして再生してもらうこともできます。
さらにここで朗報!
2021年3月からは、手持ちのスマホで読み放題のサービスが開始されました。
専用サイトにアクセスすると雑誌120誌以上、コミック1,300作品以上、絵本50冊以上が読み放題。
筆者が献血ルームで一番好きなのはこの採血の時間です。ゆったりしたソファに座り、優しい声と毛布をかけてもらい、飲み物を飲んで好きなことをし、くつろぐだけでいい…。こんなに至れり尽くせりしてもらっていいのか…と幸せを噛みしめます。
採血中もくつろぎましたが、採血後も水分補給などをしながら少なくとも10分以上は休憩スペースで休みます。日々忙しない社会の荒波に揉まれる現代人ですが、ここではゆっくり休んでください。
ここで献血ルーム休憩スペースのすごいところをご紹介します!
▼【その1】お菓子が食べられる
いろんな種類のお菓子がかご盛りになっていて、自由に食べられます。ちょっと懐かしいお菓子もあっておいしかったり思い出が蘇ったり……。
▼【その2】好きな飲み物が飲める
コインを入れなくてもジュースが出てくる自販機。献血前後は水分補給がとても大切!「無料だからといってたくさん飲むのは恥ずかしい…」などと遠慮せず積極的に利用しましょう。ホットの飲み物は持ちやすいようにホルダーも用意されています。自販機の飲み物は採血コーナーのソファに持ち込んで飲むこともできますよ。
▼【その3】パソコン、iPadが使える
残念ながら2021年5月現在は新型コロナウイルス感染防止のためパソコンとiPadは使用できませんが、平常時は自由に使用することができ、大きな画面で効率よくネットサーフしたい時や調べ物がある時などに重宝します。WindowsユーザーもMacユーザーも満足の設備ですね。
▼【その4】漫画・雑誌・絵本読み放題
すでにご紹介していますが、休憩スペースに揃っている本は読み放題!週刊誌やタウン情報誌もありますし、ルーム内でアクセスできるスマホの読み放題サービスを活用すれば、選ぶのが大変なほどの漫画や雑誌、絵本が読めます。
▼【その5】キッズスペースもあります
なんと、絵本やキッズ向けDVDのあるキッズスペースもあります。お母さんが献血している間、お父さんとお子さんがキッズスペースで待つということもできますね。
毎日でも通いたい環境。お菓子を食べて好きな飲み物を飲んで、パワーを養ったらまた明日から頑張れそうです。
取材時(4月下旬)は2種から選べるキットカット。キットカットミニが15枚も入った大袋です!!
しかもこのお土産はおよそ2週間周期で変わります。これは嬉しい!
2021年5月は1日〜15日までが小玉醸造の秋田味噌500g(本当に助かる)。16日〜31日まではアロマリッチ(柔軟剤)orレアチーズケーキ(2個)。
至れり尽くせりのおもてなしのほかに、行く度に違うお土産がもらえるなんて、竜宮城もびっくりです(笑)。
▼献血の証だ〜
最後に自分専用の献血カードと、車の場合は駐車券をもらって終了です。血液検査の結果も後日郵送してもらえるので体調管理の目安にもなりそうですね。
アトリオン献血ルームのみなさん、素晴らしいひとときをどうもありがとうございました!
実は繰り返し献血を行うと回数に応じて日本赤十字社から記念品や感謝状がもらえ、70回、100回と献血すると表彰が受けられます。それとは別に、秋田県では100回献血すると県知事表彰も受けられます!お一人で700回以上献血なさっている方もいるそうですよ。
成分献血は献血後2週間経つと次の献血ができるので、月2回献血した場合年間24回。表彰への道も遠くない…!?
日本赤十字社では不定期で人気タレントや人気アニメなどのコラボキャンペーンを実施することがあります。過去には「乃木坂46」や、アニメ「ソードアート・オンライン」とコラボも。キャンペーンでしか手に入らないプレゼントがあったりするので、こちらもお見逃しなく。
冒頭でもお話しましたが、秋田県では年間4万人以上が献血しています。こんなにたくさんの人が献血していたら、自分の血液は必要ないのでは?いっぱいストックがあるのでは?…と、思いますよね?
ところが、そうではありません。血液には有効期間があります。例えば輸血に使用する「血小板製剤」は採血後4日間しか保存できないんです。長期保存ができない血液は常に供給が必要なので「自分の血液がなくても…」などと思わずに、積極的に献血に協力してくださいね。
当日は献血する人の体調をチェックして、体に影響のない量だけ採血するので心配いりません。採血量は体重によって決まっていて、循環血液量の12%までを献血しても身体に影響がないことが医学的に分かっています。安心してください!
こうして秋田県で採血された血液は、宮城県の血液センターで検査・製剤・保管され、患者さんの元へ届けられます。そしてそのほとんどが病気の治療に使用されます。がん、次いで血液などの病気、循環器系の病気など用途はさまざま。
がんだけでも生涯のうち男性の2人に1人、女性の3人に1人がかかってしまう可能性があると言われていますから、誰にとっても他人事ではありません。
日本赤十字社のサイトでは、実際に献血血液で元気になった方のありがとうのメッセージを見ることが出来ます。
自分の血液が誰かを助けるという実感はなかなか湧かないものですが、献血血液は今日もどこかで困っている患者さんの命を支えています。
日や時間によっては献血ルームが混雑することもあるので予約がおすすめ。
予約方法は3種類あります。
1)献血後に次回の献血を予約
2)ネットからの予約
3)電話での予約
▼ネットからの予約
一度献血をして「献血コード」を持っている方は、献血Web会員サービス「ラブラッド」に登録してWEBから予約・キャンセルが可能。
「ラブラッド」では次回の献血可能日や過去の自分の血液検査結果を確認できるほか、赤十字オリジナル記念品がもらえる献血ポイントを貯めることもできます。定期的に献血するならぜひとも登録しておきたいところ。
▼電話での予約
県内2つの献血ルームに電話で予約することもできますよ。
●献血パークるうぷ(秋田市川尻)
フリーダイヤル:0120-417-475(平日8:30~16:30)
日曜日連絡先:018-865-6712(9:00~17:00)
●アトリオン献血ルーム(秋田市中通)
フリーダイヤル:0120-367-211(9:30~17:30)
驚きのサービスが揃う献血ルーム、いかがでしたか?
献血ルームは、献血する側・される側の健康をプロのスタッフが支える、安全・快適なところ。今まで行ったことがなかった方も、ぜひ一度訪れてみてください。
献血ができないという方も、献血の意義を回りの人に広めたり献血の輪を広げることで、血液を必要としている患者さんに気持ちを届けることができます。
これからも秋田県民の献血意識の高さを、みんなで盛り上げていきましょう!
●アトリオン献血ルーム
〒010-0001 秋田県秋田市中通2丁目3−8
【受付時間】
全血献血 10:00~13:00・14:00~17:00
成分献血 10:00~12:00・14:00~16:00
【定休日】
年中無休(アトリオンビル休館日を除く)
●献血パークるうぷ
〒010-0941 秋田県秋田市川尻町大川反233−186
【受付時間】
全血献血 9:00~12:00・13:00~16:00
成分献血 9:00~11:00・13:00~15:00
【定休日】
毎週金・土曜日
※記事の内容は2021年5月現在のものです
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